CH 02-14 借地借家法(借家)

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教科書解説|権利関係
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借地借家法(借家)の適用範囲

建物の賃貸借に関しては、借地借家法が適用されます。

ただし、一時使用の賃貸借には適用されません。

借家契約の存続期間

借家契約の存続期間は制限なしです。

1年未満とする賃貸借は、期間の定めのない賃貸借とみなされます。

契約の更新と解約

期間の定めがある場合

期間満了の1年前から6カ月前までの間に、相手方に「更新しない」旨の

通知をしなかったら、従前の契約と同じ条件で更新したものとみなされます。

賃貸人から上記の通知をする場合は、正当事由が必要です。

(逆に、賃借人からは正当事由不要)

さらに、賃貸人が正当事由をもって通知した場合でも、

期間満了後に賃借人が建物の使用を継続しているときは、

賃貸人が遅滞なく「もう出て行って」と言わないと、従前の契約と

同じ条件で更新したものとみなされます。

期間の定めがない場合

解約の申入れで契約が終了します。

賃借人から解約:正当事由不要、申入日から3カ月経過後で終了

賃貸人から解約:正当事由必要、申入日から6カ月経過後で終了

以上のように、更新と解約もかなり賃借人有利となっています。

正当事由の判断

①賃貸人および賃借人が建物の使用を必要とする事情

②建物の賃貸借に関する従前の経過

③建物の利用状況、建物の現況

④建物の賃貸人が明渡しと引換えに財産上の給付の申出をした場合とその申出

以上の内容を総合的に考慮して判断されるので、例えばただ財産上の

給付をしただけ、では正当事由があるとは判断されるものではありません。

造作買取請求権

賃貸人の同意を得て取り付けた造作(エアコンなど)を、賃借人は契約終了時、

賃貸人に対して造作を時価で買い取ることを請求できます。

ただし、賃借人の債務不履行で契約解除になったら請求不可です。

造作買取請求権を認めない旨の特約は有効です。

任意規定なので定めても定めなくてもOKです。

建物賃借権(借家権)の対抗力

登記がなくても、建物や物件の鍵の引渡しがあれば、賃借権を第三者に対抗できます。

家賃の増減額請求権

借賃がまわりの建物の家賃と比べて適当ではなくなった場合、

当事者は将来に向かって借賃の増額&減額を請求することができます。

また、一定期間家賃を増額しない旨の特約があれば、その期間は増額請求できません。

「減額しない」は賃借人に不利なので無効です。

【増額について合意に至らない場合】

①賃借人Bは、増額の裁判確定まで自分が相当と認める家賃を払えばよい

②裁判が確定して支払済の金額に不足があれば、不足額に年1割の利息を足して払う

【減額について合意に至らない場合】

①賃借人Aは、減額の裁判確定まで自分が相当と認める家賃を請求できる

②裁判が確定して受取済の金額に超過があれば、超過額に年1割の利息を足して返す

建物賃借権の譲渡・借家の転貸

建物賃借権の譲渡、借家の転貸をする場合

民法の規定と同じく、賃貸人の承諾が必要です。

承諾なしで譲渡等をしたら、賃貸人は契約解除できます。

建物の賃貸借が終了した場合の転貸借

1|期間満了または解約申入れによる終了

賃貸人は転借人にその旨通知しないと、その終了を転借人に対抗できません。

通知していたら、通知の日から6カ月経過後に転貸借が終了します。

2|債務不履行による解除

賃借人の債務不履行での解除の場合、賃貸人が転借人に

明渡請求したときに転貸借も終了します。

民法と同じで、転借人に対して賃料を支払う機会を与える必要はありません。

3|合意による解除

基本と、債務不履行による解除権を持っていた場合も民法と同じです。

借地上の建物の賃借人の保護

借地権のことを少し思い出してほしいのですが、教科書の図で

借地権設定者Aの土地に、借地権者Bが建物を建てていて

その建物を賃借人Cが借りている場合です。

借地権の存続期間が満了になることをCが1年前までに知らなかった場合、

裁判所は建物の賃借人の請求により、満了になることをCが知った日から

1年を超えない範囲で、土地の明渡しに猶予を与えることができます。

定期建物賃貸借(定期借地権)等

定期建物賃貸借(定期借家権)のポイント

①公正証書などの書面電磁的記録で契約することが必要。

②賃貸人は契約締結前に、賃借人に対して「更新がなく、期間満了で終了する」旨

 記載した書面を交付&説明しないといけない。

③期間が1年以上の場合、満了の1年前から6カ月前までの間に、

 賃借人に対して終了の通知をしないといけない。

 この期間を過ぎて通知したら、通知の日から6カ月経過で終了する。

 ※通知をしていなかたからといって、更新したとみなされることはありません

④床面積が200㎡未満の居住用建物の賃貸借では、

 やむを得ない事情により賃借人が建物の使用をすることが

 難しくなった場合、賃借人は解約の申入れをすることができる。

 (解約から1カ月経過で終了)

⑤家賃の増減額請求権を排除したい場合、家賃の改定に関する特約をつけられる。

 ⇒増減額請求できなくなります

取壊し予定建物の賃貸借

一定期間経過後に建物を取壊すことが明らかな場合、その建物の

取壊し時に賃貸借が終了する旨の特約を定められます。

書面か電磁的記録が必要)

次回に続きます。

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