CH 02-13 借地借家法(借地)

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教科書解説|権利関係
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借地借家法とは

土地や建物を借りるときに適用される法律です。

民法の「賃貸借(CH 02-12)」より、賃借人が有利になることが多いです。

借地借家法の適用範囲(借地)

建物の所持を目的とする地上権または土地の賃借権を借地権といいます。

このように土地だけを借りて、その上に建物を建てるとなると

借地借家法が適用されます。

逆に、建物所有を目的としない土地の賃借権には適用されません。

(民法の「賃貸借(CH 02-12)」が適用されます)

【用語】

借地権者…借地権がある人(土地の賃借人)

借地権設定者…借地権を設定された人(地主)

借地権の存続期間

当初の存続期間

借地借家法の借地権の存続期間は30年です。

契約でこれより短い期間を定めた場合も30年

長い期間を定めたら契約で定めた期間が存続期間となります。

この期間中に借地権設定者が解約の申し入れをしても、

合意がなければ契約は終了しません。

契約の更新

【合意更新】…土地上に建物がなくてもOK

当事者間で合意して更新することです。

【請求更新】…土地上に建物がないとダメ

借地権者が更新を請求したとき、土地上に建物がある場合に限り、

契約を更新したものとみなされます。

ただし、借地権設定者が正当事由をもって、

遅滞なく異議を述べたときには更新されません。

【法定更新】…土地上に建物がないとダメ

存続期間後も借地権者が土地の使用を続けているときは、

土地上に建物がある場合に限り、契約を更新したものとみなされます。

ただし、借地権設定者が正当事由をもって、

遅滞なく異議を述べたときには更新されません。

請求・法定更新では借地権設定者の正当事由が必要とありますが、

賃料の支払いを滞納していた等、明らかに借地権者側に問題がある

場合などが正当事由に当てはまります。

3種の更新後の期間は、最初20年以上、2回目以降10年以上となります。

建物買取請求権

借地権の存続期間が満了した場合、借地契約の更新がないときは、

借地権者は借地権設定者に対して、建物を時価で買い取ることを請求できます。

ただし、建物買取請求権は「借地権の存続期間が満了した場合」に認められるので、

借地権者の債務不履行で契約解除となったときは認められません。

建物の滅失と再築

借地権の存続期間満了前に建物がなくなってしまった場合、

存続期間中か更新後かで色々変わってきます。

【借地権設定者の承諾がある場合】

承諾がある場合は、存続期間中・更新後の滅失どちらも同じです。

もう1回建ててもいいよとなったら延長します。

①承諾日と②建物の再築日のうちいずれか早い日から20年存続する(これ以上長くてもOK)

【存続期間中に滅失借地権設定者の承諾なし

再築はできるけど延長なし(当初の存続期間でおわり)

【更新後に滅失・借地権設定者の承諾なし

再築できません。

ただし、借地権設定者の承諾に代わる裁判所の許可があれば、再築できます。

借地権の対抗力

借地借家法では、借りている土地の借地権の登記がない場合でも、

自己を所有者として登記している建物を持っていれば、借地権を第三者に対抗できます。

民法では借地権の登記が必要でしたが、借地借家法では借主不利が修正されていて、

借地に建物を建てて、その建物に登記があれば土地の借地権も対抗できるようになっています。

借地上の建物が滅失してしまったら、その土地に一定の内容を記載した看板等を立てると、

滅失日から2年経過するまでは借地権の対抗力を維持できます。

2年経過後は、建物を新たに建てる”かつ”、その建物に

登記があることで第三者に対抗できるようになります。

2点補足します。

①適法な転貸借契約をしている転借人は、借地権者の借地権を主張できます。

②数棟の建物が登記上同じ土地にあって、そのうち一棟さえ登記があれば、

 その土地全部についての借地権を第三者に対抗できます。

借地上の建物を譲渡等する場合

借地上の建物を譲渡する場合の土地賃借権の譲渡・転貸

借地権者Bが借地上のBの建物を第三者Cに譲渡したいとき、

借地権も一緒に譲渡か転貸をしないとCは土地が使えなくなってしまいます。

その譲渡か転貸をするのに借地権設定者Aが

不利になるわけでもないのに、Aが承諾しない場合です。

そんなとき借地権者Bは裁判所に申し立てて、

Aの承諾に代わる許可を受けることができます。

借地上の建物を第三者が取得した場合の建物買取請求

こちらも借地権設定者Aが借地権の譲渡・転貸を承諾しない場合です。

そんなとき第三者Cは借地権設定者Aに対して、

借地上の建物を時価で買い取ってと請求できます。

借地上の建物を競売で取得した場合の許可および建物買取請求

①第三者が借地上の建物を競売で取得して、その第三者が土地賃借権を

 取得しても借地権設定者が不利になるわけでもないのに承諾しない場合

 ⇒第三者裁判所に申し立てして、承諾に代わる許可を受けられる

②第三者が借地上の建物を競売で取得しても、土地賃借権の譲渡について

 借地権設定者の承諾も裁判所の許可も得られない場合

 ⇒第三者借地権設定者に対して、当該建物を時価で買い取るべきことを請求できる

教科書の表のように、どんな場面で、誰が、何をできるか整理しておいてください。

定期借地権等

(一般)定期借地権

存続期間を50年以上とする借地権を設定する場合、以下の特約を定めることができます。

書面電磁的記録で行う必要あり)

①契約の更新なし

②建物滅失時に再築による存続期間の延長なし

③建物買取請求権なし

この特約の内容を見てもらうとわかるのですが、

“定期”とつくと賃貸人が少し有利な契約となります。

事業用定期借地権

居住用以外の、事業用で使われる建物所有を目的としている借地権です。

存続期間は10年以上50年未満です。

こちらの設定は公正証書で行わないといけません。

建物譲渡特約付借地権

借地権を消滅させるため、その設定後30年経過した日に

借地上の建物を、借地権設定者に相当の対価(市場価格)で譲渡するので、

建物付きで返す必要があります。

この特約は口頭でもOKです(書面不要)。

一時使用目的の借地権

仮設建物など、一時使用で借地権を設定したことが明らかな場合は、

普通借地権・定期借地権等の規定は適用されません。

次回に続きます。

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