CH 02-09 物権変動

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教科書解説|権利関係
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物権と債権

物権は物を直接支配・他人を排除できる権利で、

所有権、地上権、抵当権などがあります。

物権変動と登記

【原則】

不動産に関する物権の変動は、登記がなければ第三者に対抗できません。

(登記という証明がなければ、「これは自分の不動産です」と主張できない)

当事者間では、意思表示だけで物権変動の

効力が生じるので登記がなくても対抗できます。

第三者は善意・悪意を問いません。

登記は先にした者が勝ちます。

教科書の図でいうと、土地が二重譲渡されて

・AとBは当事者(第三者はC)

・AとCは当事者(第三者はB)

で、BとCが対抗関係にあるので、どちらか先に

登記をしたほうが所有権を主張できるということになります。

【例外】

明らかな悪者には登記がなくても対抗できます。

①詐欺・強迫によって登記を妨げた者

②他人のために登記の申請をする義務がある者

 ⇒この人が、自分名義で登記したなどズルをした場合

③背信的悪意者

 ⇒このワードが出てきたら、登記なしで対抗できるとおぼえましょう

④無権利者

 ⇒そもそも登記するのに正当な権利がない人

⑤不法占有者

 ⇒勝手に住み着いてる人

取得時効と登記

時効完成時の所有者と時効取得者

こちらは読んでだけおいてください。

次からの第三者が出てきた場合の方が過去問でよく見ます。

時効完成前に所有権を取得した第三者と時効取得者

①Aの甲土地をBが占有開始

②AがCに甲土地を売却・登記

③Bの取得時効が完成

CH 02-04の「時効の効力は、その起算日にさかのぼって発生する」

のようなことが、教科書に書いてある遡及効のことです。

この順番の場合、②の売却より前に①の占有が始まっているので、

時効が完成したら①の時点にさかのぼるので、②がなかったことになります。

なのでBは登記なしでCに土地は自分のもの、と主張できます。

時効完成後に所有権を取得した第三者と時効取得者

①Aの甲土地をBが占有開始

②Bの取得時効が完成

③AがCに甲土地を売却

時効完成後に売却した場合です。

①~②の間に特になにもないので、Bは取得時効が完成したら登記・

Cは買ったら登記を、それぞれしないと所有権を主張できません。

なのでBとCは対抗関係となります。

取消しと登記

取消し前に所有権を取得した第三者と取消権者

【取消権者Bが脅迫された場合】

①Dの強迫により、Bの乙土地をDに売却

②DからCに売却・登記

③BがDの強迫を理由にBD間の売買契約を取消し

こちらの場合、脅迫されたBが保護され、第三者Cの善意・悪意は関係なく、

BはCに対して所有権を対抗できます。

【取消権者Bが詐欺にあった場合】

①Dの詐欺により、Bの乙土地をDに売却

②DからCに売却・登記

③BがDの詐欺を理由にBD間の売買契約を取消し

詐欺にあった場合は、第三者CがBが詐欺にあったことを知らない・

知らないことに過失がないときは、BはCに対して所有権を対抗できません。

※Cが善意&無過失…Cの勝ち

 Cが悪意または有過失…Bの勝ち

取消し後に所有権を取得した第三者と取消権者

①Dの詐欺により、Bの乙土地をDに売却・登記

②BがDの詐欺を理由にBD間の売買契約を取消し

③DからCに売却

取消したら最初から契約はなかったことになるので

Bは元々乙土地は自分のもの、Cは乙土地は買ったから自分のものと思っているわけです。

なのでBCは対抗関係になり、先に登記をした方が所有権を対抗できます。

少し補足で、②で取消しにされたからDは無権利者となり、

そんなDからCは土地を買ったので、そもそもBとCは対抗関係に

ならないと思ってしまうかもしれません。

ですが、CはDの登記を信頼して土地を購入したので、

正当な利益をもつ第三者になり、Bとは対抗関係になります。

(こちらの解説について、後ほど読み物として別記事にまとめたいと思います)

解除と登記

解除は取消しと違って遡及しません(将来効)。

解除前に所有権を取得した第三者と解除権者

①甲土地をAからBに売却

②甲土地をBからCに売却・登記

③AはBの債務不履行を理由に契約を解除

契約解除前に所有権を取得した第三者がいる場合です。

解除前の正当な取得者であるBから、Cは有効な所有権を取得していて

その後にAが解除しているのでAが「解除したから土地を返せ」というのは

横暴すぎるので、対抗関係と同じ扱いで先に登記した方が勝ちとなります。

(登記しているCの勝ち)

解除後に所有権を取得した第三者と解除権者

①甲土地をAからBに売却・登記

②AはBの債務不履行を理由に契約を解除

③甲土地をBからCに売却

登記の名義はBのままなので、はたから見るとBが所有者に見えます。

そんなBからCは登記を信頼して甲土地を買ったので、

正当な利益を持つ第三者に当たります。

なのでAとは対抗関係になり、先に登記をした方が所有権を対抗できます。

賃貸不動産の譲渡と登記

賃貸不動産の譲渡があった場合、譲受人は所有権移転登記をしなければ、

その不動産の賃借人に対して賃貸人の地位が

自分に移転したことを主張することができません。

(新しい賃貸人は自分ですよ、と言えない)

次回に続きます。

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